会社員が青色申告するメリット|副業・不動産収入がある人が得する理由を解説

節税

「副業収入や不動産収入があるけど、青色申告って面倒そう」「白色申告との違いがよく分からない」——そんな疑問を持つ会社員に向けて、青色申告のメリットを体系的に解説します。

私は33歳、コンサルティング会社勤務の会社員です。ブログ・小売の副業収入と不動産収入があり、毎年青色申告を行っています。青色申告を始めてから、年間数十万円単位の節税効果を実感しています。この記事では、会社員が青色申告を選ぶべき理由とその具体的なメリットを解説します。


青色申告と白色申告の違い

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。まず基本的な違いを整理します。

項目 青色申告 白色申告
特別控除 最大65万円 なし
赤字の繰越 3年間繰越可能 不可
専従者給与 経費として計上可能 上限あり・不利
記帳方法 複式簿記(65万円控除の場合) 簡易記帳でOK
手続きの手間 やや多い 少ない
節税効果 大きい 小さい

白色申告は手続きが簡単ですが、節税メリットがほぼありません。副業・不動産収入がある会社員は、多少手間がかかっても青色申告を選ぶべきです。

青色申告制度|国税庁


青色申告のメリット① 最大65万円の特別控除

効果:課税所得を最大65万円圧縮できる

青色申告最大のメリットが、青色申告特別控除です。複式簿記で記帳し、e-Tax(電子申告)で確定申告を行った場合、最大65万円を所得から控除できます。

年収700万円台の会社員(所得税率20%+住民税10%)の場合、節税効果は以下の通りです。

控除額 節税効果(税率30%の場合) 条件
65万円 約19.5万円 複式簿記+e-Tax申告
55万円 約16.5万円 複式簿記+書面申告
10万円 約3万円 簡易簿記

e-Taxはパソコン・スマートフォンから無料で利用できます。複式簿記も会計ソフトを使えば自動的に対応できるため、65万円控除を狙わない理由はありません。

e-Tax(国税電子申告・納税システム)|国税庁


青色申告のメリット② 赤字を3年間繰り越せる

効果:副業・不動産の赤字を翌年以降に持ち越せる

青色申告では、事業所得・不動産所得が赤字になった場合、その赤字を翌年・翌々年・3年後の黒字と相殺できます。これを「純損失の繰越控除」といいます。

例えば不動産を購入した年に大きな修繕費が発生して不動産所得が赤字になった場合、その赤字を翌年の不動産所得・給与所得と相殺することで、翌年の税負担を減らせます。

白色申告では赤字の繰越ができないため、副業・不動産投資の初期に赤字が出やすい方は特に青色申告のメリットが大きいです。

純損失の繰越控除|国税庁


青色申告のメリット③ 損益通算で給与所得を圧縮できる

効果:不動産の赤字で給与所得の税金を減らせる

不動産所得が赤字の場合、給与所得と損益通算して課税所得を圧縮できます。これは青色申告・白色申告共通の制度ですが、青色申告の方が赤字の認定範囲が広くなるケースがあります。

特に不動産投資で活用できるのが減価償却費です。建物部分を耐用年数で割って毎年経費計上することで、実際の現金支出がなくても帳簿上の赤字を作れます。この赤字と給与所得を損益通算することで、給与から源泉徴収された所得税・住民税の一部が還付されます。

私の不動産①(都内築古)では、減価償却費の計上により毎年確定申告で一定額の還付を受けています。

損益通算|国税庁


青色申告のメリット④ 30万円未満の備品を一括経費計上できる

効果:少額の設備投資を即座に経費化できる

青色申告では、取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した年に全額経費計上できる「少額減価償却資産の特例」が使えます(年間合計300万円まで)。

例えばブログ用のパソコンを25万円で購入した場合、白色申告では数年かけて減価償却しますが、青色申告なら購入年に25万円全額を経費計上できます。副業で使う機材・ソフトウェア・家具などを購入する際に、この特例を活用することで節税効果が高まります。

少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例|国税庁


青色申告のメリット⑤ 家族への給与を経費にできる(青色事業専従者給与)

効果:配偶者や家族への給与を全額経費計上できる

副業・事業所得がある場合、生計を同じにする配偶者や家族が事業に従事している場合、その給与を全額経費計上できます。これを「青色事業専従者給与」といいます。

例えば妻がブログ運営を手伝っている場合、妻への給与(月5万円など)を事業の経費として計上できます。白色申告では専従者控除として上限86万円までしか認められませんが、青色申告では適正額であれば上限なく経費計上できます。

ただし、専従者として認められるには「その事業に専ら従事している」ことが条件です。会社員の配偶者がパートや別の仕事をしながら少し手伝う程度では認められないケースがあるため、適用する際は税理士に相談することをおすすめします。

青色事業専従者給与と事業専従者控除|国税庁


青色申告を始める手順

STEP1 個人事業の開業届を提出する

副業・不動産収入を事業所得として申告する場合、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。事業開始から1ヶ月以内が原則です。マイナポータルからオンラインで提出できます。

個人事業の開業届出書|国税庁

STEP2 青色申告承認申請書を提出する

開業届と同時に「青色申告承認申請書」を提出します。その年の3月15日まで(または事業開始から2ヶ月以内)に提出することで、その年分から青色申告が適用されます。

青色申告承認申請書|国税庁

STEP3 会計ソフトで複式簿記の記帳を始める

65万円控除を受けるには複式簿記での記帳が必要です。簿記の知識がなくても、freee・マネーフォワードクラウド確定申告などの会計ソフトを使えば自動的に複式簿記に対応できます。月額数百〜数千円のコストで年間19.5万円の節税効果を得られると考えれば、コストパフォーマンスは十分です。

STEP4 e-Taxで確定申告する

毎年2月16日〜3月15日の確定申告期間に、e-Taxで申告することで65万円控除が適用されます。マイナンバーカードがあればスマートフォンから完結できます。


青色申告の節税効果:総まとめ

メリット 年間節税効果の目安(税率30%)
青色申告特別控除(65万円) 約19.5万円
赤字の3年繰越 状況による(赤字額×30%)
損益通算(不動産赤字) 状況による(赤字額×30%)
少額減価償却特例 購入した備品代×30%
青色事業専従者給与 給与額×30%(条件あり)

青色申告特別控除だけでも年間約19.5万円の節税効果があります。会計ソフトの月額コスト(年間1〜2万円程度)を差し引いても、大幅なプラスです。


まとめ:副業・不動産収入がある会社員は青色申告一択

  • 青色申告特別控除(最大65万円)で年間約19.5万円の節税効果
  • 赤字を3年間繰り越せるため、副業・不動産の初期赤字に対応しやすい
  • 不動産の減価償却費を活用した損益通算で給与所得の税負担を軽減できる
  • 30万円未満の備品を一括経費計上できる少額減価償却特例が使える
  • 会計ソフト+e-Taxで手間を最小化しながら最大の節税効果を得られる

副業収入・不動産収入がある会社員にとって、青色申告は「やらない理由がない」節税手段です。確定申告のルールと合わせて、今年から青色申告に切り替えることをおすすめします。節税対策全体の中に青色申告を組み込むことで、家族の資産形成をさらに加速させましょう。


【著者プロフィール】
33歳・1歳娘の子育て世帯。コンサルティング会社勤務(年収700万円台)。不動産2物件・株式・副業を並行しながら、50歳までの純資産1.5億円を目指して資産設計中。このブログでは、実体験にもとづいた家族資産設計の考え方を発信しています。

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