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子育て世帯の貯金目安はいくら?

「貯金はいくらあれば安心ですか?」——これはお金の相談で最も多く聞かれる質問の一つです。特に子育て世帯は「教育費も必要だし、老後の備えも必要。でも今の生活費も精一杯…」という状況になりがちです。

「1,000万円あれば安心」「老後2,000万円必要」など様々な数字が飛び交いますが、正直それだけでは判断できません。家族構成・年収・住居費・子どもの進路方針によって、必要な貯金額は大きく変わるからです。

今回は「子育て世帯の貯金はいくら必要か」を、3段階に分けて整理します。我が家(夫年収700万円台・1歳娘・子ども3人予定)の実例も交えてお伝えします。


貯金は「目的別」に考えるのが正解

「貯金」をひとまとめに考えると、いくら貯めれば十分なのか永遠に分かりません。貯金には明確な目的があり、目的ごとに必要額と置き方が異なります。

子育て世帯が考えるべき貯金・資産は大きく3種類です。

  • 防衛資金:突発的な収入減・支出増に備える「守りの現金」
  • 教育費積立:子どもの進学に向けた「子ども専用の貯蓄」
  • 老後資金:65歳以降の生活を支える「将来の自分への投資」

この3つをそれぞれ別の口座・制度で管理することが、家計設計の基本です。ごちゃ混ぜにすると「教育費と老後資金が同じ口座にある→使っていいのか分からない」という状態になります。


STEP1:まず「防衛資金」を確保する

投資や教育費積立より先に取り組むべきは、防衛資金の確保です。防衛資金とは、失業・病気・育休などで収入が途絶えた際に生活を維持するための現金です。

目安は生活費の6ヶ月分です。

月の生活費 防衛資金の目安
20万円 120万円
25万円 150万円
30万円 180万円
35万円 210万円

我が家の月生活費は約30万円なので、防衛資金は180万円を目標にしています。この資金は普通預金やMRF(証券口座の待機資金)で保有し、NISAやiDeCoには入れません。急に必要になったとき、すぐ引き出せることが最重要だからです。

防衛資金は「使わなければ無駄」ではありません。保険と同じで、ない状態での緊急事態が最もリスクが高い。防衛資金が整っていれば、その上でNISAなどの長期投資を安心して続けられます。

→ 詳しくは「子育て世帯の防衛資金はいくら必要?」をご覧ください。


STEP2:教育費を「子どもが生まれたらすぐ」積み立て始める

防衛資金が確保できたら、次は教育費の積立です。教育費は「いつか必要になる」ではなく、「何年後にいくら必要か」が比較的明確に試算できます。

子ども1人あたりの教育費の目安

進路パターン 総教育費(概算) 大学だけの費用
すべて公立 約800万円 約250万円
公立小中高+私立文系大学 約1,050万円 約450万円
公立小中高+私立理系大学 約1,200万円 約700万円
すべて私立 約2,000万円以上 約700〜800万円

我が家では子ども3人・全員私立理系大学進学を最大値として設定しており、3人分の教育費積立目標は約3,600万円(大学費用のみ)です。

月3〜5万円の積立を18年間続けた場合(年利5%)の試算です。

  • 月3万円×18年(年利5%)→ 約1,190万円
  • 月5万円×18年(年利5%)→ 約1,984万円

1人あたりの目標が700万円であれば月3万円(年利5%)の積立で18年後に到達できます。NISAのつみたて投資枠を活用し、全世界株インデックスファンドで長期積立するのが最もシンプルで合理的な方法です。

重要なのは「子どもが生まれたらすぐ始める」ことです。積立期間が1年長くなるだけで、複利の効果が大きく変わります。


STEP3:老後資金は「若いうちほど少額で済む」

老後資金は教育費と並行して積み立てます。よく「老後2,000万円問題」と言われますが、これはあくまで平均的な試算です。公的年金(厚生年金)を受け取れる会社員は、不足分だけを自分で準備すれば済みます。

老後資金の不足額の計算例(夫婦2人・65歳退職想定)

  • 毎月の生活費:25万円
  • 受け取れる厚生年金(夫婦合計):約20万円/月(ねんきん定期便で確認)
  • 月の不足額:約5万円
  • 30年分の不足総額:5万円×12ヶ月×30年=1,800万円

この1,800万円を現役時代に積み立てる場合、30歳から35年間(65歳まで)月約2.2万円(年利5%運用)で到達できます。30代から始めれば、老後資金は月2〜3万円の積立で対応できるのです。

逆に言えば、始めるのが10年遅れると必要月積立額が大幅に増えます。「老後はまだ遠い」と後回しにするほど、将来の負担が増えます。


我が家の3段階貯金の実際

参考として、我が家の現在の貯金・積立状況をお伝えします。

種類 目標額 現在の積立方法 月額
防衛資金 180万円 普通預金・MRF 確保済み
教育費(3人分) 約3,600万円 NISAつみたて投資枠 10万円(老後兼用)
老後資金 試算中 NISAつみたて投資枠 上記に含む

我が家では教育費と老後資金を同じNISA口座で積み立てています。「使うとき(教育費は18年後・老後は30年以上後)まで運用を続け、必要になったときに引き出す」という設計です。NISAは引き出し時期に制限がないため、この柔軟な使い方ができます。


まとめ:子育て世帯の貯金目安の考え方

  • 貯金は「防衛資金→教育費→老後資金」の順番で優先する
  • 防衛資金は生活費の6ヶ月分(月30万なら180万円)を現金で確保
  • 教育費は子どもが生まれたらすぐ積立開始。月3〜5万円×18年で1人分をカバー
  • 老後資金は30代から始めれば月2〜3万円の積立で対応可能
  • 教育費と老後資金はNISAで一元管理できる

「いくら貯まれば安心か」という問いへの答えは人それぞれですが、この3段階の考え方を使えば、自分に必要な金額が自然と見えてきます。まず防衛資金から始めて、一つずつ積み上げていきましょう。

→ NISAとiDeCoの使い分けは「NISAとiDeCo、どちらを優先すべきか?30代の正解」をご覧ください。

→ 教育費の詳細試算は「教育費はいくら必要?子ども3人・私立理系を想定した試算」をご覧ください。

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